三者懇談で着飾る母

私は高校生です。
今は大学を目指して受験勉強中です。
私の通っている学校でこの時期になると、受験校の確認のため三者懇談があります。

私の心配は母です。
予感的中、やはり母はすごい人でした。

なんといきなり三者懇談で「娘は看護学校に行かせます」と断言したのです。
鳩が豆鉄砲くらったような顔をしていた先生がいまだに脳裏に焼き付いています。

母は私が小さい頃から「女も手に職の時代」「看護師がいいよ」とよく言っていました。
母は女5人姉妹の長女で、父親に同じように看護師への道を勧められていたようです。

しかし実際にはデパートに就職しました。
どうも父親との約束を私で果たそうとしているように思えてならないのです。
この母をなんとかしなければ、私の第一の難関はここにありでした。

完全に親の敷いたレールを走らそうとしているので、私の人生は私自身が切り開かなければなりません。
着飾るのはいいのですが、私の人生まで、影響を与えないようにして欲しいものです。
看護師という職業は魅力的ですが、将来設計の選択肢には入っていません。

薬剤師を志望しているので、薬学部を目指して受験に励んでいたのですが、母が勝手に看護系大学に行くものと思い込んだようです。
これからまた話し合いに入ります。

薬剤師でも製薬会社で新薬の開発に就きたいのです。
ハードルは高いですが志と目標は高い方がいいですからね。

内科医の私生活

知人の内科医が結婚した。
市内の中核病院で腎臓内科の透析室に勤めている。
市内中心部で救急車に乗せられたらまずはここに搬送される、というような病院なので絶えず人がたくさんいるような所だ。

しかし透析室勤務は救急外来とは関わりが無く、本人曰く「公務員よりも規則正しい生活」だという。
透析は盆正月だろうが関係なく、決められた曜日に患者が来る。
カレンダー通りではないが、トラブルが起こることがまずないので、残業になることがまずない。
周りの人からは、私がこの人と付き合っていると思われていたが、全くそんな関係になりたいと思っておらず、なんとなく二人きりで食事に行く機会もできるだけ減らしていた。
自分の仕事とは違う人の話を聞くのがただ好きだったから食事していた、くらいの感情だった。
しばらく連絡を返さないときが続いて2ヶ月ほど経ったときに、入籍するという内容のメールが届いた。
彼女いなかったじゃん!と驚いたが、相手が決められていたらしい。
親に許嫁を決められるなんて、現代であるんだ。
北陸地方の出身で、親は県内で有名な病院の院長。
早く帰ってこいとずっと言われていたが、透析室に勤務医として居るのが心地よく、帰りたくないと言っていたらしい。
気がつくと30代後半になり、いよいよ縁談を断れなくなったとのこと。
私は付き合おうと言われたことはない、と思っていたが、なぜか知らないが私が彼を振ったことになっていた。
入籍報告のメールのときに、未練はあるけど結婚が決まった、みたいなことが書かれてあった。
飲み友達がいなくなるな?と私は思ったくらいだったが、友達からは「勿体ない!」と言われた。
でも、許嫁の女性は家柄も良くて薬剤師。
どう考えても、彼にとって大正解の相手だと思う。

«